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第二回ベラルーシ・日本フォーラム リャシェンコ副首相からのメッセージとイエシン大使の挨拶

23.10.2019 г.

ベラルーシ共和国リャシェンコ副首相のメッセージ

 尊敬する日本とベラルーシの企業の代表者の皆様!

親愛なる訪問者の皆様!

ベラルーシ共和国政府を代表して、第2回ベラルーシ日本経済フォーラムの出席者の皆様を歓迎いたします。

 ベラルーシはヨーロッパの中心に位置し、アジアから西ヨーロッパ、黒海からバルト海、という貿易の販路の交差点にあります。私たちの国は、昔から多くの国々との経済的なつながりを持っていることで有名でした。

おもてなし精神のベラルーシは、現在も、世界のすべての国および地域と双方の利益になる協力関係を維持しています。

 私たちにとって日本は、アジアで有望な貿易と投資のパートナーの一つであることは言うまでもありません。

ベラルーシ共和国政府は、我が国とのパートナーシップの確立に対して関心を持っている日本のビジネス界をサポートし、日本市場への参入を図っているベラルーシの企業にも全面的なサポートを提供する用意があります。

ベラルーシ産の製品には、日本のパートナーからまだ評価されていない多くの利点があります。これらは、幅広い工業製品、高品質の食品、およびハイテク分野における高度な開発成果です。

 我々の2国は、お互いに共有できること、お互いから学べること、そして一緒になって貿易関係の発展のために努力するべきことがまだまだあります。

フォーラムの重要な目的のひとつは、直接的なコミュニケーションを通じて、ビジネスと投資の協力の可能性について、ベラルーシと日本のビジネスに対する認識を高めることです。

 日本とベラルーシの経済フォーラムが、有意義な議論、関心のある意見交換、新しいアイデアのための継続する効果的なプラットフォームになることを心から願っております。これにより、二国間貿易が強化され、ベラルーシと日本の組織間の投資および技術分野における協力を拡大できると確信しています。

 皆様が本日、確立及び強化ができるコンタクトは、長期的な相互の利益になるパートナーシップのための信頼できる基盤となり、二国間関係の深化に貢献できると確信しています。

 フォーラムの参加者の皆様が成功し、実りある仕事ができるように願っております。

 

イエシン大使の挨拶

フォーラムご出席の皆様

まず最初に日本人の皆様にご挨拶させていただきます。

ベラルーシ共和国の首都であるミンスク市でお迎えできて光栄です。お誘いを受け入れていただいて、美しさと調和の新時代の「令和」元年にフォーラムに参加いただいて、誠にありがとうございました。フォーラムにおいて実りある仕事と交渉の成功を願っております。そしてベラルーシの名所を発見し、ベラルーシの文化、伝統、料理に出会っていただければと思います。

東京と大阪において開催された最初のベラルーシ日本経済フォーラムから1年が経ちました。この期間の主な結果は、ベラルーシ共和国と日本の間で高いレベルおよび最高レベルでの対話が開始し、相互貿易、投資および融資協力における理解の根本的な変化、ならびに二国間協力に関するポテンシャルのある分野の明確な理解の形成でした。

ビジネスにとっては、「高いレベルおよび最高レベルでの対話の開始」とはどういう意味であるかと言えば

第一に、これは、両国関係史上初の首脳級会合に向けた条件作りであり、その会合はもちろん、ベラルーシと日本の国民の間の長年の友好関係を強化し、特に経済分野における二国関係の主要なステップを固定させる役割になります。

第二に、両国のビジネスコミュニティに対して明確なシグナルであり、前向きな姿勢及び共同プロジェクトの実施と二国間協力のための本格的な法的枠組みの形成を支援すること。

相互貿易、投資、融資協力の理解に関する根本的な変化と言えば、

「日本であまり知られていないベラルーシ」と言った、長年の思い込みの廃止を意味します。

その根拠は、この3年間だけで、日本の20以上の都道府県と首都の東京都において、いくつかの大規模の経済フォーラムが実施され、数十回の代表団訪問が行われ、二国間貿易および投資イベントが開催されています。

さらに、ベラルーシと日本のジャーナリストは、両国の関係に関する記事や書き込みの数を著しく増やしてきました。今日のイベントがマスコミの注目を集めたことについても嬉しく思います。

それから、「ビジネスを行うための物流の複雑さ」と言った主張も受け入れられません。現在、シュクロフ市の木造住宅が海上輸送で日本に向かっています。つまり、需要のある高品質の商品であれば、今の世界において境がありません。

また、特に強調したいのは、ベラルーシの一部の製造メーカーの独自で地道な努力の結果として、ハイテク製品、チーズ、蜂蜜、リネン、その他の20以上の品目が二国間の貿易実績に貢献しています。

ご存知のように、投資民営化庁のサポートでベラルーシ企業は、外国企業の投資を誘致し、新企業の創設や既存企業の設備近代化を重視しています。この取り組みは、日本の企業、銀行、信用機関を巻き込んでも実施しています。たとえば、2019年5月に、日本では、グレートストーン工業団地と共同で、JBICと海外投融資情報財団(JOI)の協力を得て、ベラルーシ・日本・中国の三者による投資イベントが開催されました。これは、ベラルーシで経済案件を実施するための新しい形式です。

しかし、ここ数年、二国間投資協力分野においてどのような成果が挙げられているかというと

残念ながら、非常にわずかな成果しかありません。2018年、日本からベラルーシに送られた対外直接投資はわずか3万5千米ドルでした。また、外国資本を持つ2万社以上のベラルーシ企業のうち、日本のビジネスに関連しているのは10社に過ぎません!それに対して、ドイツの参加により、500以上の企業が設立されました。中国とは300企業、米国とはほぼ400以上の企業が設立されました。

二国間経済関係の法的条件をアップデートするプロセスを開始するために、25年前に貿易および経済協力、ならびに投資の促進及び保護に関する協定を締結することを提案したら、日本のパートナーの反応とは?

相変わらず、二国間貿易がもっと高いレベルを達成したら、検討できると。しかし、この10年間で、ベラルーシの企業が日本のパートナーと協力して、ベラルーシ製品のプレゼンスをほぼ2.5倍増加させることができました。

ベラルーシの産業は日本の高度な技術の製品に強い関心を持っており、日本の現代的な機械と設備がベラルーシ企業の設備近代化のために使用されています。この夏、ボリソフの近くにあるジーリーの組立生産ラインを訪問する機会があり、そこで日本のロボットの作業を見ることができました。また、日本のミシンは、軽工業の企業で活躍しています。

こうしたアプローチは、ベラルーシと日本のビジネスの利益を完全には満たしていないと思うので、つい先日内閣改造が行われたばかりの日本政府がベラルーシとの協力の見通しを新たに評価できるようになることを願っています。

これにおいて、本日出席している日本の政府関係者およびビジネス界の皆様のサポートを頂き、そしてフォーラムに参加できなくても、いつもサポートして下さっている方々のこれからの支持を期待しています。

貿易と経済の分野でのベラルーシと日本のビジネス間の緊密かつ積極的な対話は、日本の資本がベラルーシ経済に流入し、日本人がベラルーシの市場に参入するための最も正確かつ合理的な方法であると確信しています。

あと一点ご説明させていただきたいですが、本日のフォーラムにおいてなぜ輸出のテーマがライトモチーフであるかというと、

2年以上かけて、ベラルーシと日本の外交官が、両国の専門家と一緒に、有望な分野を特定し、ある程度その分野の形成まで行うために、密接に取り組んできました。こんなに時間をかけたので、おそらく、出席者の中には微笑みを浮かべる人もいるでしょう。競争の激しい日本市場のそのような分析の目的は、アジア太平洋地域のプレミアムな市場にベラルーシ製品を通すための機会模索でした。

今日になったら、自信を持って言えるのは、ベラルーシの主要な輸出アイテムになっているカリ肥料、グラスファイバー、金属製品に加えて、木材、リネン、乳製品の出荷が増加していることです。

この中に、日本市場への木材、家具および他の木材製品の出荷を増やしているBellesbumpromの熱心な取り組みを高評したいと思います。そしてシュクロフの新聞紙工場の支店「Domostroenie」(この間も取り上げましたが)プレハブのパネルハウスの出荷を実現できたことを特に高く評価したいと思います。

「ベルレグプロム」公社は、オルシャ麻製品コンビナート、ジェルジンスク縫製工場「ELIZ」、エレマ、ミンスク毛織物コンビナート、コンテスパ、その他のメーカーと協力して、日本市場において、子供服やスポーツウェアを含めて、さらなる販売拡大の見込みがあります。オルシャ麻製品コンビナートが良い事例であり、2019年上半期では、前年に比べて25%日本向けの納入を増やしています。

日本では、牛乳と乳製品の消費が毎年増加しています。これによって、2017年5月に、熱処理を受けていない生乳や乳製品を日本市場に輸出できる国のリストにベラルーシ共和国を含めることが日本側と合意できました。ベラルーシの乳製品輸出者がこの機会を使うべきだと思います。

それから、チョコレート、クッキー、チーズ、バター、ヨーグルト、チョココーティングバニラチーズ、カッテージチーズ、アルコール飲料の市場が拡大しています。ベラルーシの西隣国を含む多くの国が、これらの製品で日本市場への参入に向けて積極的に取り組んでいます。彼らの競争力は、2019年2月に発効したEUと日本の自由貿易協定によって強化されています。それにもかかわらず、ベラルーシの製品の高品質、安全性、生産の伝統を考慮すると、食品やアルコール製品のベラルーシの生産者も、この分野で勝てるチャンスが高くなります。

多くの企業、ミンスク・クリスタル、ミンスク・スパークリング・ワイン・ファクトリー、サヴシュキン・プロダクトが日本での国際専門展示会に参加し、関連するマーケティング活動を実施することで、すでに成果を出しています。

有望な分野はこれらだけではありません。ほかには、医薬品、宝飾品、家庭用品、手工芸品などの分野にもポテンシャルを感じています。そして、近々に、宇宙およびバイオテクノロジー分野、原子力、ならびにハイテク分野における協力が、二国間関係の主導的地位を占めることを期待しています。

このあとは、日本の友人たちに、投資分野を含めて、ベラルーシの企業との協力の経験について共有していただきますが、こちらとしても、日本企業と協業する際のいくつかの特徴について注意していただきたいと思います。

日本に投資提案をしたり、パートナーを探したりしていれば、最初から、日本のパートナーに、その案件における役割と参加レベルを徹底的に説明する必要があります。さらに、大きな努力が必要になり、例えば、海外投融資情報財団(JOI)にベラルーシを日本の投資先として有望な国のリストに入れてもらうため頑張らなければなりません。それから、国際協力銀行(JBIC)、日本貿易振興機構(JETRO)、ロシアNIS貿易会(ROTOBO)などの日本の公式の専門機関の力を借りて、適切なターゲットオーディエンスに対してプロジェクトプレゼンテーションを実施することをお勧めします。

これが、日本の投資を誘致することに関心のあるベラルーシのビジネス界にお勧めしたい道になります。

また、ベラルーシの産業の旗艦企業に向かって提案したいのは、日本での投資パートナーを見つけるために、先ほどのことを考慮に入れて、共同作業を調整したいと思います。フォーラムにご出席いただいている松平議員、日本の外交官、ビジネスマンの皆様にもこれをサポートしていただくように、どうぞよろしくお願い致します。

親愛なる友人の皆様!

私たちのフォーラムは、二国間の法的基盤の強化、両国間の貿易、投資、技術関係の効果的な発展のために、ベラルーシと日本の共同の努力を向かわせるように設計されています。

私の意見では、各国のビジネス協会及び経済省の下で、ベラルーシと日本の経済協力協議会を設置することができれば、上記のプロセスに貢献できたのではないかと思います。

ベラルーシと日本の経済フォーラムの出席者の皆様が、当然にこの協議会のメンバーの候補者になると思われます。したがって、ご出席の皆様がそのメンバーになるように招待いたします!



 

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